さっぱりとした酢の酸味と鯖の旨味が特徴のしめ鯖は、さまざまな年代の方に人気です。レストランや寿司屋で食べるものという印象を持っている方も多いしめ鯖ですが、実は家でも簡単に作ることができます。しかし、いざ作るとなると「難しそう」、「おいしく作れるかな」などと躊躇してしまうかもしれません。そこで、今回は初めてしめ鯖を作る方でもわかりやすく、おいしく作れるレシピをご紹介します。
しめ鯖の材料と材料選びのポイント
しめ鯖の材料は鯖は1本、塩は大さじ2程度、米酢は適量(鯖の身がひたひたに漬かる程度)です。鯖は鮮度が落ちやすいので、必ず新鮮なものを選び、買ったらその日の内に調理をするようにしましょう。鮮度の良い鯖の見分け方として「目が透き通っている」、「体がきれいに青みがかっている」、「お腹にしっかりとしたハリがある」などが挙げられますが、鮮魚店で鯖を購入する際には店の方にしめ鯖として調理が可能か確認するのが確実です。また、酢はさっぱりとした味の穀物酢を使用しても良いのですが、コクがありまろやかな米酢の方がしめ鯖の味に深みを与えてくれます。
しめ鯖の作り方
最初に鯖の下処理を行います。ヒレの下部分から包丁を入れ、胸ヒレを含めて頭を切り落とします。腹を肛門まで切り開き、内臓を取り除きます。内臓を取り出した腹の中の中骨に血合いがくっついているので、取り除きましょう。包丁の刃先で中骨に沿って切り込みを入れ、ボウルに入れた水の中で腹の中の汚れや血合いを指で洗い、取り除きます。キッチンペーパーで全体の水気をふき取ったら下処理は完了です。
次に鯖を3枚におろします。まず鯖の腹側から中骨に沿って包丁を入れ、半分まで切ります。次に背側から包丁を入れて、身を切り離します。反対の身も同様におろします。
続いて、鯖を塩でしめます。ザルやバットなどに少量の塩を振り、そこにおろした鯖を皮を下にして並べます。その上から更に塩を振り、鯖の両面に塩が付くようにします。このまま1時間程度置きましょう。1時間経ったら身を取り出して水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。しっかりと水分を拭き取ることで、鯖から出た水分が身に戻り、味がぼやけるのを防ぐことができます。また、塩でしめることによって鯖の水分や臭みを取り除くことができ、鯖の身が引き締まります。
最後に鯖を酢でしめましょう。バットに鯖を皮を下にして並べ、鯖が浸る程度の米酢を注ぎ、15分程度置きます。15分経ったら鯖を裏返し、さらに15分置きます。米酢に浸ける時間は、好みによります。浸ける時間が長いほどしめ鯖は長持ちしますが、風味は落ちやすいです。料理をする人によって1時間浸けたり、一晩漬けたりと浸け時間は様々です。
鯖を米酢から取り出し、キッチンペーパーで軽く拭きます。身が崩れないように注意しながら、指で小骨を確認して骨抜きで小骨を1本ずつ取り除きます。すべて小骨を取り除いたら指で身をなぞり、小骨の取り残しがないか確認します。皮目を上にして、鯖の頭側から薄皮を剥ぎます。食べやすい大きさに切り分けて完成です。
しめ鯖のおいしい食べ方
好みによって、生姜やワサビなどの薬味を付けて食べましょう。合わせる薬味は大葉や貝割れ菜、大根のおろしなどもあります。すぐに食べない場合やアニサキス(寄生虫)が心配な方は、冷凍をするのがおすすめです。24時間以上冷凍することで、アニサキスは死滅します。冷凍したものを食べる際は冷蔵庫で約半日程度置き、自然解凍をしてから食べましょう。
しめ鯖作りにチャレンジしましょう!
しめ鯖は少ない材料で簡単に作ることができますので、新鮮な鯖が手に入ったらぜひ作ってみてください。自分で作ったしめ鯖の味は、お店で食べるよりも格別です。しめ鯖作りに慣れてきたら、好みで塩や酢でしめる時間を変えたり、しめ鯖を使った鯖寿司や酢の物などアレンジレシピに挑戦するのもおすすめです。しめ鯖でいつもの食卓をより楽しく豊かなものにしましょう。